東洋医学の鍼灸がもととなった美容鍼は、ツボを刺激して血行が良くなることで肌トラブルを改善できると、近年注目を集めている美容法です。
副作用のリスクが低いことでも知られています。
しかし施術後、稀に頭痛や肌荒れが起こることがあり、不安に思う人もいるのではないでしょうか。
美容鍼を受けたあと稀に起こる不調は、肌トラブルが改善する過程で一時的に起こる「好転反応」かもしれません。
このコラムでは、美容鍼の施術後に起こる好転反応について解説します。
Contents
頭痛やニキビ肌荒れは美容鍼後に起こる好転反応かも
美容鍼を受けたあと、稀に頭痛や肌荒れなどの「好転反応」が起こるケースがあります。
好転反応は美容鍼により症状が改善される過程で起こる一過性の反応であり、身体が回復に向かう兆候です。
好転反応について以下を解説します。
- 好転反応による症状
- 好転反応が起きる原因
- 好転反応と副作用の違い
好転反応による症状
美容鍼のあとに起こる好転反応は大きく4つに分けられ、それぞれ以下の症状があります。
好転反応 | 症状 | 機序 |
弛緩反応 | 眠気、倦怠感、発熱など | 老廃物が身体を巡る際、不調だった組織が対応できずに起こる |
過敏反応 | かゆみ、痛み、発汗など | 施術後に新陳代謝が促され、不調だった組織を修復し作り変えようとする動き |
排泄反応 | ニキビ・肌荒れ、下痢など | 蓄積されてきた老廃物を体内から排出しようとする動き |
回復反応 | 頭痛、吐き気など | 血流の滞っていた部分が改善し、老廃物を含んだ血液が一気に流れることで起こる |
好転反応は血行が良くなり身体中を老廃物が巡ることで起こる症状で、すべての方に当てはまるわけではなく、起こったとしてもあくまで一時的です。
好転反応が起きる原因
鍼でツボを刺激して肌トラブルや身体の不調にアプローチする美容鍼は、血行が良くなることで溜まっていた老廃物が動き出し、身体を巡ることで好転反応を起こすことがあります。
頭痛や肌荒れなどの不調は美容鍼が自分には合わなかったわけではなく、好転反応による可能性もあります。
老廃物が体外に排出されれば回復し、肌トラブルや身体の不調も改善されていきますが、心配な方はサロンに相談しましょう。
好転反応と副作用の違い
不快な症状を引き起こすこともある好転反応ですが、副作用とは全く異なります。
好転反応は肌トラブルや身体の不調が改善していく過程で起こる、いわば回復の兆しのようなもの。起こるのは稀ですが、ポジティブな反応と捉えて良いでしょう。
一方で、副作用は本来の目的とは異なる不調であり、あまり好ましくはありません。
美容鍼で起こる副作用には主に内出血があり、鍼が毛細血管を傷つけることで起こります。起こる確率は低いですが、直後に大事な予定などを入れるのは避けた方が良いでしょう。
好転反応や副作用に不安がある際には、施術したサロンにご相談ください。
美容鍼の好転反応はいつからいつまで?
美容鍼のあとに好転反応が起こる可能性のある時期はいつからいつまでなのか、気になる方もいらっしゃることでしょう。
一般的に、施術後から好転反応が出るまでの期間は1〜3日ほど、治るまでは1〜3日ほどです。
個人差もありますが、ほとんどの方は2〜3日で治るとされています。
老廃物が体外に排出されると体調回復とともに身体は軽くなり、くわえて元の悩みであった不調や肌トラブルも改善に向かうでしょう。
好転反応が起こるのは稀ではありますが、念のため美容鍼後の予定は空けておくのがおすすめです。
美容鍼後の好転反応が起こりやすい人の特徴
好転反応はすべての美容鍼を受けた方に出るわけではなく、以下の方に起こりやすいと言われています。
【好転反応が起こりやすい人】
- はじめて美容鍼を受けた
- 久しぶりに美容鍼を受ける
- 運動不足
- 吹き出物がある
- 湿疹や蕁麻疹がある
好転反応が起こりやすい方に共通して言える特徴は、老廃物が溜まりがちであることです。溜まっていた老廃物を排出して身体を回復に向かわせるために、好転反応が起こりやすくなります。
すでに吹き出物やニキビなどの肌荒れがある方は悪化したように感じるケースもありますが、一時的な反応であるため過度な刺激を与えないよう、丁寧にスキンケアを行ってください。
美容鍼で好転反応が出た場合の対処法
美容鍼のあとに頭痛やニキビ、肌荒れなどの好転反応が起こった場合、適切なケアを行うことで早く落ち着かせることが可能です。
以下2点を紹介します。
- 好転反応が出たときのケア方法
- 好転反応が出たときの注意点
好転反応が出たときのケア方法
好転反応が出たときには、以下の方法でケアしましょう。
【好転反応が出たときのケア方法】
- 丁寧なスキンケア
- 紫外線対策
- リラックス
- 十分な水分摂取
好転反応の有無に関わらず、美容鍼後は肌が敏感な状態のため丁寧なスキンケアと紫外線対策を取り入れましょう。
紫外線は肌の乾燥も引き起こし、美容鍼の効果が出にくくなるだけでなく、かゆみが出るおそれもあります。
日焼け止めが残らないよう、しっかりクレンジングでオフすることも大切です。
施術後は身体が回復に向かっていくため、安静にリラックスして過ごすようにしましょう。
水分をたくさん摂り、老廃物をどんどん排出するよう促してください。
好転反応らしき症状が出たときには、自分を労わるケアを取り入れると回復を促進できます。
好転反応が出たときの注意点
好転反応が出たときには、以下のことに注意しましょう。
【好転反応が出たときの注意点】
- 摩擦を避ける
- 過度な運動をしない
- 飲酒を控える
肌に鍼を刺して傷付けることで血行改善やターンオーバーを促す美容鍼は、肌が敏感になり、強い刺激を受けると内出血につながるおそれもあります。
普段のケアでは、クレンジングや洗顔などで摩擦が起こらないよう注意しましょう。
美容鍼のあとに過度な運動をすると血行がさらに良くなり、倦怠感や脱水、貧血症状が起こる可能性があります。
血流が筋肉に流れることで回復させたい場所に効果的に作用しないおそれもあるため、できるだけ安静に過ごしてください。
血行が良くなっている美容鍼後の飲酒では、アルコールが吸収されやすく悪酔いするケースもあります。
そのうえ、筋組織が破壊されて美容鍼の効果がなくなるおそれもあるため、お酒は控えましょう。
好転反応があっても美容鍼を受けるメリット
好転反応が起きたとしても一時的な身体の不調や肌トラブルであり、美容鍼を受けるメリットのほうが大きいと言えます。
美容鍼を受けるメリットを3つ紹介します。
【美容鍼を受けるメリット】
- 肌トラブルの改善
- 自律神経を整える
- 体質の改善
肌トラブルの改善
美容鍼は鍼で細胞や筋肉を刺激することで修復作用が働き、血行や肌トラブルの改善を目指す美容法です。
主に、以下の肌トラブルに効果があります。
【美容鍼の対象となる肌トラブル】
- シワ
- シミ
- ニキビ
- くすみ
- たるみ
- ほうれい線
- 小じわ など
個人差がありますが、早ければ1回の治療で効果を感じられるケースもあります。
美容鍼は肌トラブルのほか、小顔や美白目的に利用される方もいらっしゃいます。
自律神経を整える
美容鍼には自律神経を整え、交感神経と副交感神経のバランスを正常に保つ作用があります。
施術後は副交感神経が活発になりリラックスするため、睡眠の質が上がる、イライラが治るなどの作用も望めるでしょう。
自律神経が整えば、疲労感やめまい、頭痛などの不調が解消する可能性もあります。
体質の改善
美容鍼は体質改善も見込めることから、冷え性や肩こりに悩む方にも利用されます。
自律神経とともにホルモンバランスも整えてくれるので、生理に関わる不調も改善される可能性があります。
ただし、根本的に体質を改善するためには継続することが大切です。
美容鍼のくわしい効果やメリット・デメリットは、以下の記事もご参考ください。
美容鍼後の好転反応は回復の兆し
いかがでしたでしょうか?
このコラムでは、美容鍼の好転反応について解説しました。
美容鍼の施術後に起こる頭痛や肌荒れは「好転反応」の可能性があり、改善に向かう過程で起こるものです。
一時的に悪化したように感じますが、回復の兆しと捉え、安静に過ごすようにしましょう。
Be shantiではリラックスして美容鍼を受けられる空間を作り、効果的なセルフケア方法についてもアドバイスしております。
好転反応や副作用について不安な方にも丁寧にアドバイスさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。